普及版 字通 の解説
11画
(異体字)
10画
[字訓] ゆるやか・くつろぐ・ところ・もって
[説文解字]
[字形] 象形
敷物の上に(ゆう)をおく形。は儀礼のときに用いる酒器。〔説文〕五上に「は气(き)行(めぐ)る皃なり。乃(だい)に從ひ、(ちよう)聲。讀みて攸(いう)の(ごと)くす」とする。は栗の実などの形で、と異なる。はの酒気の、ゆるやかなることをいう。金文の〔班(はんき)〕に「隹(こ)れを(つつし)めば、(もつ)てふこと(な)し」、〔鼎(こつてい)〕に「余(われ)(もつ)て(とも)に寇すること無し」のように、以・用と声義を以て通用する。
[訓義]
1. ゆるやか、くつろぐ。
2. 攸(ゆう)と通じ、ところ。
3. 以・用と通じ、もって。
4. 由(ゆう)と通ずる。由とはもと一字であった。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 伊佐々惠(いささゑ)〔名義抄〕 トコロ 〔字鏡集〕 トホシ・トコロ
[語系]
・由・油・攸・悠jiuは同声。dyu、以ji、用jiongは声近く、声を以て通用することがある。
[熟語]
爾▶・人▶・然▶・覧▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報