日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨウンソン」の意味・わかりやすい解説
ヨウンソン
ようんそん
Finnur Jónsson
(1858―1934)
アイスランドの文献学者。アクレイリに生まれ、コペンハーゲンで文献学と文学を学ぶ。古代ノルウェー、アイスランドのスカルド詩研究で教授資格を取得、コンラウズ・ギースラソンの後を継いでコペンハーゲン大学の北欧文学講座の教授となり、1928年に引退。デンマーク語およびアイスランド語で北欧文学に関するおびただしい著作を残した。大著『古代北欧文学史』三巻(1920~24)、全スカルド詩の編集と翻訳四巻(1913~16)、古詩辞典の校訂(1931)、スノッリ・スツルソンの『エッダ』の校訂、アイスランドのサガの多くの刊行を行ったほか、数多くの研究書や論文を発表し、学界に多大の貢献をした。
[谷口幸男]