ラシュディ

百科事典マイペディア 「ラシュディ」の意味・わかりやすい解説

ラシュディ

インド系の英国の作家。インドのボンベイムンバイ)のイスラム教徒の家庭に生まれ,英国で高等教育を受ける(のちに英国に帰化)。《真夜中の子供たち》(1981年,ブッカー賞受賞),《恥》(1983年)など,複数の文化間に引き裂かれた人々の経験を魔術的リアリズム手法を用いて描いた作品が多い。《悪魔の詩》(1988年)は,イスラム教徒を冒涜する小説としてイスラム社会に受けとめられ,イランのホメイニ師がラシュディに死刑宣告を下すという事態にまで及んだ(《悪魔の詩》事件)。以後短編集《東と西》(1994年),《ムーア最期のため息》(1995年)などを発表。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android