改訂新版 世界大百科事典 「ラッカム」の意味・わかりやすい解説 ラッカムArthur Rackham生没年:1867-1939 イギリスの挿絵画家。典型的な中流家庭の三男に生まれる。保険会社勤めのかたわら挿絵画家を志した。《ケンジントン公園のピーター・パン》(1906)や,《夏の夜の夢》(1908)の美しくユーモラスな妖精画によって人気を博し,グリーナウェーやW.クレーンの質素な画風にとって替わる新時代の挿絵画家となった。彼のきわめて繊細な水彩画を忠実に再現する多色平版印刷の実用化が,その大きな要因であろう。執筆者:荒俣 宏 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by