ラデ族(読み)ラデぞく(その他表記)Rhade

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラデ族」の意味・わかりやすい解説

ラデ族
ラデぞく
Rhade

ベトナム南部,タルラク高原からカンボジアにかけての山地に住むインドネシア系先住民。生業は焼畑陸稲耕作を主とするが,水利条件により水稲耕作も行う。家畜として鶏,豚,水牛,象を飼う。村は十数軒ほどの杭上ロングハウスから成り,ロングハウスには母系血縁で結ばれた女性たちとその夫,子供が住む。母系氏族の最年長女性はポ・ランと呼ばれる土地の主とされ,所轄領域の守護者として領域内の耕作許可を司り,領域内に住む氏祖の霊魂をたたえる儀礼を行い,収穫後には供犠を行う。フランス領化される以前には村が自律的単位で,悪疫流行の際には,村長は村の閉鎖を宣言して通行を禁止した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む