ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラバン・ソーマ」の意味・わかりやすい解説
ラバン・ソーマ
Rabban Bar Sauma
[没]1294.1. バグダード
ウイグル族出身のキリスト教ネストリウス派 (景教) 修道士。エルサレム巡礼のため隊商に加わって中央アジアを踏破,ネストリウス教長の所在地バグダードにいたったが,動乱のためエルサレムには行けず,バグダードに滞在。 1287年イル・ハン国王アルグン・ハンの命を受けてヨーロッパに使いし,コンスタンチノープル,ナポリ,ローマを経てパリ,ボルドーまで行ったと伝えられ,教皇ニコラウス4世,フランス滞在中のイングランド王エドワード1世などに謁見した。翌年イランに帰り,そこで布教した。
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