日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラリベ」の意味・わかりやすい解説 ラリベらりべPierre de Larivey(1540―1612) フランスの喜劇作家。イタリア人移住者の家に生まれる。聖職につくかたわらイタリア喜劇を翻案、刊行する。作品は当時としては異例の散文で書かれ、生きた会話、滑稽(こっけい)味、動きにあふれている。人物も、台詞(せりふ)もフランス化し、新鮮なことばで喜劇性を出した点で後世に影響を与えた。代表作『幽霊騒ぎ』Les Esprits(1579)はモリエールの『守銭奴』や、喜劇作家ルニャールの作品に影を残している。ほかに『貞節』『ぺてん』(ともに1611)など。[伊藤 洋] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例