貞節(読み)ていせつ

精選版 日本国語大辞典 「貞節」の意味・読み・例文・類語

てい‐せつ【貞節】

〘名〙
① 夫の死後、再嫁せず墓を守り舅姑に仕え子を育て、模範となること。令制下には課役を免除するなどの褒賞措置がとられた。貞操
続日本紀‐和銅五年(712)九月己巳「以夫存之日、相勧為国之道、夫亡之後、固守同墳之意、朕思彼貞節、感歎之深」 〔説苑建本
② 妻が夫に対して貞操を守り、誠実を尽くすこと。
読本椿説弓張月(1807‐11)残「真鶴が貞魂(なきたま)の、窣都婆(そとは)に憑て良人斉眉(かしつ)き、貞節(テイセツ)忠義を尽すこと」

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デジタル大辞泉 「貞節」の意味・読み・例文・類語

てい‐せつ【貞節】

[名・形動]女性が夫以外の男性に身や心を許さないこと。また、そのさま。「貞節を守る」「貞節な婦人」
[派生]ていせつさ[名]
[類語]貞操貞淑禁欲的ストイック禁欲禁欲主義自粛節制

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普及版 字通 「貞節」の読み・字形・画数・意味

【貞節】ていせつ

節操を守る。漢・張衡〔思玄の賦〕伊(こ)れ中の信脩なる、古人の貞ふ。

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