改訂新版 世界大百科事典 「リコメル」の意味・わかりやすい解説 リコメルFlavius Richomer生没年:?-393 後期ローマ帝国の将軍。異教徒のフランク人でアルボガストArbogast(ウァレンティニアヌス2世治下の実力者でエウゲニウスの擁立者)の伯父。377年グラティアヌス帝により皇帝大本営の将校団長官(コメス・ドメスティコルム)に任じられ,対西ゴート戦のためトラキアへ派遣されたのち,東方に残ってテオドシウス1世の下で軍司令官となる。内政にも発言力をもち,384年コンスル就任。388年東の最高軍司令官となり,対マクシムス戦を指揮。393年対エウゲニウス戦への出征前に死去。有名な修辞学者リバニオスやローマ貴族シンマクスとも親交をもっていた。執筆者:後藤 篤子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by