リッダ(その他表記)Ridda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リッダ」の意味・わかりやすい解説

リッダ
Ridda

語義はアラビア語で,「背教」「棄教」であるが,具体的には 632年6月,イスラムの開祖ムハンマドが死ぬと,彼と個別に盟約を結んでいたアラビア半島内の諸族の多くが,ムハンマドの後継者で初代カリフ,アブー・バクルの権威を認めずに盟約を破棄して,メジナ政府から離反,あるいは事態を静観していた事実をさす。このような動静はムサイリマなど,いわゆる「偽預言者」たちの活動によって拍車がかけられ,メジナ政府の脅威となった。アブー・バクルはこれらの武力制圧に乗出し,約1年後にこれに成功し,アラビア半島全域を支配するにいたった。彼は,これら一連の戦闘によって生じた内的緊張,エネルギーのはけ口として,対外遠征を決意し,これを推進した。これがアラブの大征服の直接的原因と考えられる。

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