普及版 字通 「リン・おにび・ほたるび」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] おにび・ほたるび
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
大+舛(せん)。金文の字形によると、字は大と舛とに従い、人が両足を開いた形で、大の上下に小点を加える。その小点は鮮血の淋漓(りんり)たる意を示すものであろう。〔説文〕十上に「兵死し、び牛馬の血、と爲る。は鬼火なり。炎舛に從ふ」と炎舛の会意とする。鬼火のことは〔列子、天瑞〕に「馬血の轉(てんりん)と爲り、人血の野火と爲る」のは、万物みな機より出でて機に入る姿であるとし、また〔淮南子、氾論訓〕に「久血、と爲る」とみえる。その〔高誘注〕に「は血、野火に似たり。之れを招けば聲に應じて至り、血灑(そそ)ぎて人を(けが)す。(かんざし)を以て招くときは、則ち至らず」とあって、は火も避けるという。(隣)は神梯の前にのある形で、人牲を用いて祭る聖所の意であろうと思われる。
[訓義]
1. おにび、ほたるび。
[声系]
〔説文〕に声として・・鄰()・・・など十一字を収める。鬼火は並んで相追うようにみえるもので、の声義を承けるところのある字である。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報