日本大百科全書(ニッポニカ) 「リーフモンキー」の意味・わかりやすい解説
リーフモンキー
りーふもんきー
leaf-monkey
広義には哺乳(ほにゅう)綱霊長目オナガザル科コロブス亜科Colobinaeに属する動物の総称で、狭義かつ普通にはそのうちアジア産のラングール属Presbytisのものをさし、さらに狭義にはマレー半島、スマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島に分布するリーフモンキー亜属のものをさす。この亜属のサルは4種に分類されるが、いずれも体毛は黒または赤みを帯びた褐色で、頭頂に毛房がある。体長50~70センチメートル、尾長50~100センチメートルで性差は小さい。赤ん坊の毛は白く、背中に黒い毛が十字形に生えている。熱帯多雨林の樹上で生活し、地上に降りることはまずない。主食は木の葉で、名はこの食性に由来する。ペア集団をもつメンタウェールトンP. potenzianiを除いて、どの種も20頭未満の小型の群れをつくり、その多くはただ1頭の成雄を含む単雄群である。
[川中健二]