ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルイ10世」の意味・わかりやすい解説
ルイ10世
ルイじっせい
Louis X, le Hutin
[没]1316.6.5. バンセンヌ
フランス王 (在位 1314~16) 。「強情王」とも呼ばれる。カペー家出身。フィリップ4世の長男。母からナバール (ナバラ) 王位 (在位 1305~14) をも継承したが,フランス国王即位の際弟フィリップに譲った。彼の短い治世には叔父シャルル・ド・バロアが実権を握り,先王の集権政策に対する諸侯の反動が表面化した。そこでルイは先王の用いた政治家たちを解職ないし投獄し,宰相マリニーを処刑したが,地方貴族の特権を容認せざるをえなかった。最初の妃マルグリット・ド・ブルゴーニュは,1315年密通の疑いで投獄され獄死し,同年ハンガリー王カーロイ1世の娘クレメンスと結婚した。
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