改訂新版 世界大百科事典 「ルゾナイト」の意味・わかりやすい解説 ルゾナイトluzonite 銅鉱石の一つで,ルソン銅鉱ともいう。化学組成Cu3AsS4。正方晶系でセン(閃)亜鉛鉱型の結晶構造をもつ。ほぼ集片双晶集合体として産しへき開を欠く。暗赤灰~暗紫灰色。モース硬度3.5,比重4.4~4.6,条痕黒色。同じ組成でウルツ鉱型構造の硫ヒ銅鉱は高温型で,しばしば共生する。スティビオルゾナイトstibioluzonite(ファマチナイトfamatinite)Cu3SbS4とは同形で連続固溶体をつくる。浅熱水性鉱床の北海道の手稲鉱山,新潟県北越鉱山などに産する。フィリピンのルソン島に産することにちなんで命名された。執筆者:小沢 徹 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by