化学辞典 第2版 「ルテニウム触媒」の解説
ルテニウム触媒
ルテニウムショクバイ
ruthenium catalyst
ルテニウムの触媒作用を利用した触媒.ルテニウムはほかの白金族触媒と同じく,水素化,酸化の触媒となる.水素化における特異性は,カルボニル基水素化の選択性が高いことで,不飽和アルデヒドを不飽和アルコールにかえる.また,アルケン異性体のうち,末端二重結合水素化の選択性が高い.一酸化炭素と水素との反応では,高圧下200 ℃ 程度の温度で高融点アルカンを生成する.最近はアンモニア合成触媒としても実用化されている.塩化ルテニウムはエテンの二量化触媒として知られている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報