レツ・さえぎる・はらう・さきばらい

普及版 字通 の解説


10画

[字音] レツ
[字訓] さえぎる・はらう・さきばらい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は列(れつ)。列は断首を列して呪禁とする意。〔説文〕二下に「(さへぎ)るなり」とある。人の出入のところに施して呪禁とすることを遮(しやれつ)という。〔文選、顔延年、赭白馬の賦〕の〔李善注〕に引く服虔の〔通俗文〕に「天子出づるときは、虎(こほん)(親衛隊)非常を伺ふ。之れをと謂ふ」とみえるが、本来は人牲を以て禁(れいきん)とすることをいう。〔周礼、地官、山虞〕〔地官、沢虞〕などに「禁」の語がみえ、〔司農注〕に「列して之れを守る」という。〔礼記、玉藻〕に「山澤は列して賦せず」とある列、また〔周礼、春官、墓大夫〕「其の屬を帥(ひき)ゐて(ぼれい)をる」とあるも同義の語。〔注〕に「とは塋限(えいげん)、列の處なり」とあり、古くはその塋限のところに遮、すなわち断首坑をめぐらしたのである。

[訓義]
1. さえぎる、とどめる、呪禁を施す、遮
2. はらう、きよめる。
3. さきばらい、親衛。
4. と通じ、呪禁。

[古辞書の訓]
名義抄 コゾル・コフル 〔字鏡集 コソル・コフル・サイキル・タツ

[語系]
・列・烈・liatは同声。みな呪禁に関する語。(戻)lyetは声義近く、戸下に犬牲を埋めて呪禁とすることをいう。

[熟語]

[下接語]

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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