レバント地方(読み)レバントちほう(その他表記)Levant

翻訳|Levant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レバント地方」の意味・わかりやすい解説

レバント地方
レバントちほう
Levant

地中海東部沿岸地方をさす地理上の呼び名。フランス語 lever (「日が昇る」の意) に由来する。十字軍時代以後,東方都市 (テュロスシドン) に対する,ベネチアジェノバなどの交易活動のなかから生れた呼び名で,小アジアやシリア海岸部をさしたが,ときにはギリシアからエジプトまでを含めることもあった。また中近東別称ともなった。 16~17世紀には極東が上レバントと称され,第1次世界大戦後はシリアとレバノンのフランス信託統治領がレバント諸国といわれ,両国の 1946年の独立後もそのまま使用されることがある。またそれにイスラエルヨルダンも含められる場合もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android