レフィスゾーン(読み)Levyssohn,Joseph Henry

朝日日本歴史人物事典 「レフィスゾーン」の解説

レフィスゾーン

没年:1883.3.4(1883.3.4)
生年:1800頃
幕末オランダ商館長ハーグ生まれ。1825年以降東インドに勤務,開国前夜の弘化2(1845)年から嘉永3(1850)年,出島商館長を務めた。フランス艦隊(1846),米国軍艦来航(1849)の際の通訳斡旋,難破した米,英捕鯨船員の世話,送還尽力,嘉永3年にはオランダ人最後の江戸参府を行った。帰国後,出版(1852)した『日本雑纂』は,アメリカの対日政策を示す公文書類,開国に対する各国の新聞論説などを収録。まもなく日本でも阿蘭陀通詞により抄訳され,『列遜ヤッパン紀事』他の名称で伝写,有識者間にかなりの流布をみた。勝海舟開国起原』の冒頭「米国政府の決議」も同書の抄出である。<参考文献>勝海舟『開国起原Ⅰ』(勝海舟全集1巻),沼田次郎「開国への一寄与―レフェイスソーンの『日本雑纂』に就いて―」(『日本歴史』63号)

(鳥井裕美子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「レフィスゾーン」の解説

レフィスゾーン Levyssohn, Joseph Henry

1800?-1883 オランダ商館長。
弘化(こうか)2年(1845)から5年間長崎出島の商館の責任者として,長崎に来航したフランス艦隊との交渉,漂着したアメリカ捕鯨船員たちの通訳,世話などにあたる。帰国後,1852年「日本雑纂」をあらわした。1883年3月4日死去。83歳? ハーグ出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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