世話(読み)セワ

デジタル大辞泉の解説

せ‐わ【世話】

[名](スル)
面倒をみること。尽力すること。「病人の世話」「大きなお世話」「親身になって世話する」
間に立って斡旋(あっせん)すること。取り持つこと。「就職先を世話する」
手数がかかってやっかいであること。面倒であること。「世話が掛かる」→御世話様(おせわさま)
世間の人がする話。世間の言いぐさや慣用の言葉。また、日常語や俗語。「世話に砕いて言う」
通俗的、また庶民的であること。
「―らしい打解けた風は頓(とみ)に失せて」〈鏡花高野聖
世話物」の略。
[補説]13は「せわ(忙)しい」の「せわ」からか。
[形動]《近世語》手数がかかるさま。面倒だ。
「あた―な家持ちよりは、金持ちが遥かましでもあらうかと」〈浄・河原達引

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大辞林 第三版の解説

せわ【世話】

( 名 ) スル
(人や生き物に対して)気を配って面倒をみること。手数をかけて援助すること。 「植木の-」 「孫の-をする」 → 御世話
中に入って取り持つこと。仲介。斡旋あつせん。 「就職の-」 「嫁を-する」
手数がかかって苦労すること。 「 -がかかる」 → 御世話さま
日常的なこと。卑近なこと。 「 -物」 「 -場」
世間でよく口にする話や言葉。世間の言いぐさ。下世話。 「誠に-にも、建長寺の庭を鳥帚で掃いた様なと申すが/狂言・鐘の音 虎寛本
世俗で使う言葉。俗語。話し言葉。 「 -ニヤワラゲタル平家ノ物語/天草本平家

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

せ‐わ【世話】

〘名〙
[一]
① 世間の人がする話。世間のいいぐさや慣用のことば。また、世間の人が用いる日常の話しことばや俗語をいう。
※言塵集(1406)二「わくら葉と云事も世話にいへり」
② 現実的、日常的、または庶民的なこと。通俗。
※雑俳・川柳評万句合‐明和四(1767)義五「玄関迄せわのきこへる御小身」
③ 「せわもの(世話物)」の略。
※戯財録(1801)三都狂言替りある事「筋は骨、仕組は肉、せりふは皮なり、〈略〉世話は皮薄きがよし」
[二] (「せわしい(忙)」の「せわ」からか)
① (━する) めんどうをみること。手数をかけて苦労すること。人のために尽力すること。また、それによるやっかい、手数。
※浮世草子・武道張合大鑑(1709)三「貴殿の御世話(セハ)には及ばず、拙者料理いたして薬喰の望」
② (━する) 間に立ってあっせんすること。周旋すること。また間にいて差配すること。
※浄瑠璃・凱陣八島(1685頃)一「それあなたへとのおせはにぞ、力をよばずめのとはかさを義経(ぎけい)にまいらせけり」
※雪国(1935‐47)〈川端康成〉「彼は突然芸者を世話してくれと言った」
③ (形動) 手数がかかって苦労なさま。やっかいであるさま。めんどうであるさま。
※咄本・軽口御前男(1703)五「いかいせわで御座るが」
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「兎角に故障がございまして〈略〉なんだかモウ世話(セワ)なものでございますよ」
[語誌](1)(一)と(二)とを別語源の語とする考えもある。「書言字考節用集」(一七一七)には、「世話(セワ) 下学集風俗之郷談也 世業(セワ)」とあり、(一)とは別に「世業」という漢字表記も示されており、別語意識がうかがわれる。(二)の場合も「世話」と表記するのが一般的であるが、これは同音語の(一)の表記を利用したことになる。
(2)一方、この(二)を(一)の用法の拡大としたものと見る説もある。世間の評判や噂話の意から、人のためにことばをさしはさんだり、口をきくなどの意が生じてきて、斡旋(あっせん)や周旋の意、更にはめんどうをみるの意へと展開したとする。「世話をかく」や「世話を焼く」、「世話を病む」などという表現などからは、その可能性も十分考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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