ロカ=ランシマン協定(読み)ロカ=ランシマンきょうてい(その他表記)Roca-Runciman Agreement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロカ=ランシマン協定」の意味・わかりやすい解説

ロカ=ランシマン協定
ロカ=ランシマンきょうてい
Roca-Runciman Agreement

1933年アルゼンチンの J.ロカ副大統領とイギリスの W.ランシマン商務院総裁との間で結ばれた協定。同協定によりアルゼンチンの食肉はイギリス市場で特恵的な地位を確保し,アルゼンチンはイギリスの工業製品の輸入を増加することが定められた。 1930年代の世界経済ブロック化のなかでアルゼンチンがイギリス圏に属することがこれにより確定した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のロカ=ランシマン協定の言及

【アルゼンチン】より


[20世紀前半~ペロン時代]
 農畜産品輸出に依拠したアルゼンチン経済は,1929年恐慌の到来で大きな試練にさらされることになった。世界経済のブロック化が進む中で,輸出市場の狭隘化に見舞われたアルゼンチンは,一方で33年ロカ=ランシマン協定を締結してイギリス市場の確保に努めると同時に,他方では外貨節約のため輸入代替の工業化を推進した。さらに資源ナショナリズムの萌芽として1922年に創設された国営石油公社を中心に,国内資本による石油開発が進められた。…

※「ロカ=ランシマン協定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む