化学辞典 第2版 「ロジウムカルボニル」の解説
ロジウムカルボニル
ロジウムカルボニル
rhodium carbonyl
Rh4(CO)12,Rh6(CO)16およびRh2(CO)8が知られている.【Ⅰ】Rh4(CO)12は,Rh金属に高圧でCOを反応させて得られる生成物を熱して合成する.赤色の結晶.融点150 ℃.Co4(CO)12と同じ分子構造をとる.【Ⅱ】Rh6(CO)16は,RhCl3と銀または銅粉末存在下で80~230 ℃,CO 200 atm で反応させてつくる.黒色の結晶.空気中で安定で,220 ℃ で分解する.Rh4(CO)11と考えられていた.6個のRhは八面体の頂点を占め,それぞれ2個のCOと結合する.ほかの四つのCOは,三つのRhと結合する.Rh-Rh0.2776 nm,Rh-C(架橋CO)0.2168 nm,Rh-C(架橋しないCO)0.1864 nm.[CAS 28407-51-4]【Ⅲ】Rh2(CO)8は低温,高いCO圧下で,Rh4(CO)12との平衡状態で存在する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報