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分子構造 ぶんしこうぞうmolecular structure

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

分子構造
ぶんしこうぞう
molecular structure

分子内における各原子の空間配置,およびそれらの結合の状態をいう。原子相互の配置を簡単な原子価に基づいて二次元的に表わす構造から,立体異性立体障害を説明するための三次元構造まで種々の構造表現形式がある。分子結晶をつくる場合では,X線による三次元構造解析によりほとんど一義的分子構造を知ることができる。液体,気体,溶液状態にある分子では,結合の電子状態は紫外線吸収スペクトルから,結合の振動状態は赤外線吸収スペクトルラマンスペクトルから決められ,有機化合物の水素原子の位置や相互関係,原子団や結合の相互関係などは,核磁気共鳴吸収スペクトル質量スペクトルから決められる。最近では量子力学に基づく理論的な立場で結合を考え,電子状態を計算し,分子構造を推定できる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぶんしこうぞう【分子構造 molecular structure】

分子内における構成原子の数や種類とその配置や結合様式などを指す言葉。科学の進歩に伴ってその内容は具体性を帯び精密化するとともに,広範囲の問題を含むようになっている。量子力学が化学に適用される以前においては,分子構造を決めるということは分子の構造式を決めることとほとんど同義であった。当時でも各種元素の原子価が知られ,とくに炭素原子に関してはケクレの四原子価説,光学異性体とそれに関連した正四面体原子価説など重要な考え方が生まれていたから,分子内での原子の立体的な配置のことが念頭にあったには違いないが,おもな関心は構造式の決定であった。

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