改訂新版 世界大百科事典 「ロトゥマ島」の意味・わかりやすい解説
ロトゥマ[島]
Rotuma Island
南太平洋,フィジーの首都スバの北方約400kmにある火山性の島。面積47km2,人口2700(1986)。1881年にイギリス植民地フィジーに併合され,行政上は現在もフィジーの一部となっているが,ロトゥマ島人はメラネシア人であるフィジー諸島人と違ってポリネシア人であり,その影響が形質,文化の両面に強い。約7700人のロトゥマ島人のうち約2700人が島にいるだけで,大多数はスバ(ビティ・レブ島)などの都市部に移住し,あるいはそこで出生している。島は高温多雨であるが川はない。半分近くの土地にココヤシが植えられ,それからとれるコプラが輸出の中心で,これにオレンジが続いている。近年スバと空路で結ばれるようになった。
執筆者:小川 正恭
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報