ワームホール(その他表記)wormhole

翻訳|wormhole

デジタル大辞泉 「ワームホール」の意味・読み・例文・類語

ワームホール(wormhole)

二つの離れた領域を直接結び付けるトンネルのような時空構造。アインシュタイン一般相対性理論における、重力場方程式の解の一つとして、そのような時空構造が数学的に導かれ、「アインシュタインローゼンの橋」とも呼ばれる。このトンネルを通過すると、理論上、光よりも速く時空の2点間を移動できると考えられ、理論的にはタイムマシンと同様の働きをするが、その存在は確認されていない。SF小説の題材として利用されることが多い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のワームホールの言及

【タイム・マシン】より

…これをさらに発展させたのが,歴史の改変をもくろむ時間犯罪者と,改変を防ごうとする時間警察の闘争という図式で,アンダーソンP.W.Anderson《タイム・パトロール》(1955),小松左京《地には平和を》(1963)など多くの力作がここから生まれた。 タイム・マシンの形状は,目下のところ純然たる空想であるだけに,ウェルズのスクーター型にはじまり,携帯式の小型のものから大型の時空変換装置までさまざまだが,近年理論物理学界の一部で,回転するブラックホールに生じるワームホールworm hole(宇宙に虫食い穴状にできる一種の時空トンネル)にタイム・マシン効果があるのではないかと推測されだした。ここに巨大な円筒形をしたタイム・マシン(ティプラー・マシンtippler machineなどと呼ばれる)を構築して,時間線を自由に行き来できる閉鎖系をつくることが,あながち完全な空想とばかりはいいきれなくなってきた。…

※「ワームホール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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