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アエタ族 アエタぞくAeta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アエタ族
アエタぞく
Aeta

フィリピンの,主としてルソン島に住むニグリトの一民族。人口は数千から1万人前後と推定される。カガヤン,イサベラ,アウロウ,サンバレス,カマリネス地域の海岸地帯や近くの山林に小集団をなして居住する移動民である。狩猟,採集,漁労を営んでいるが,今日では焼畑農耕を行い半定住的生活をおくるグループもある。パラワンに住む最大のグループはアブタと自称し,キリスト教徒からはドゥマガー Dumagatと呼ばれる。経済生活の基本単位は家族で,木の枝としゅろで造られた簡単な差掛け小屋に住んでいる。双系的な親族組織をもち,特定の政治的指導者はいない。宗教はアニートやその他の精霊に対する信仰で,それらが病気や死をもたらすと信じられている。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

アエタ族

フィリピンに最も早くから住んでいたとされる先住民族で、ルソン島中部を中心に約3万人いるとみられる。褐色の肌と縮れた髪の毛が特徴。山岳や森林での生活は移動式の焼き畑農業と狩猟採集が中心だが、平地に近い集落では稲作も行う。91年のピナトゥボ火山の大噴火では約2万人が山岳地帯から平地に避難。政府の用意した再定住地へと移住した。伝統的な生活様式を尊重し、噴火前までは民族衣装で生活していたが、避難生活で洋服を着るようになったという。

(2006-02-21 朝日新聞 朝刊 アジア)

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世界大百科事典内のアエタ族の言及

【ネグリト】より

…スペイン語で〈小黒人〉を意味し,東南アジアに点々と分布する少数民族の一般名称で,インド洋のアンダマン諸島に約600人,タイ南部と半島マレーシアの内陸に約2500人(セマンSemang族),フィリピン群島に約1500人(アエタAeta族)居住する。これらのネグリトは形質,文化のうえでよく似ているが,その相互関係ははっきりせず,一説には東南アジア古代人の生残りといわれている。言語のうえではマレーシアのネグリトはモン・クメール語族に属するが,他地域のネグリトの言語との類縁関係はない。…

※「アエタ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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