アキシスジカ(読み)あきしすじか(その他表記)axis deer

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アキシスジカ」の意味・わかりやすい解説

アキシスジカ
あきしすじか
axis deer
chital
spotted deer
[学] Cervus axis

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目シカ科の動物。インド、スリランカ森林草原にすむ。頭胴長1.1~1.4メートル、体高75~97センチメートル、体重45~100キログラム、角長は大きなもので85センチメートルに達する。赤褐色の地に多数の白斑(はくはん)が散らばり、シカのなかでももっとも美しいと称されている。この白斑は季節による変化はせず、一生みられる。角(つの)は3枝で、脱角する時期は一定していない。普通は10~30頭ぐらいの群れで暮らし、2~3頭の成獣の雄が混じっているが、ときに数百頭の大群になることがある。日中でもわりと活動し、正午近くまで採食することがある。下草の生えた森林の木陰や、陰った流れのそばを好むが、耕作地に入ることもある。出産期は一定せず、妊娠期間は7~8か月、1産1子、まれに3子。ニュージーランドオーストラリア、ハワイ、ブラジルアルゼンチンなどに移入されている。

増井光子


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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