アセト酢酸エステル合成(読み)アセトサクサンエステルゴウセイ

化学辞典 第2版 「アセト酢酸エステル合成」の解説

アセト酢酸エステル合成
アセトサクサンエステルゴウセイ
acetoacetic ester synthesis

アセト酢酸エステルアルキル化したのち,脱アセチル化すれば置換酢酸エステルが,脱炭酸すれば置換アセトンが得られる合成法.アセト酢酸エステルは,2個のカルボニル基にはさまれた活性メチレン基をもつので,容易にアルキル化される.脱アセチル化(酸分解)はアルコキシドを用い,脱炭酸(ケトン分解)はエステルを除去したのち,酸・塩基いずれによっても行える.脱炭酸はジメチルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒中で塩化リチウムなどを用いる方法が有用である.反応マロン酸エステル合成と基本的に同じである.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアセト酢酸エステル合成の言及

【アセト酢酸】より

…これら互変異性体を別個に単離することも可能である。エチルアルコール中ナトリウムと反応して生成するエノラート陰イオンにハロゲン化アルキルを作用させると,活性メチレンのアルキル化が起こる(アセト酢酸エステル合成)。得られたアルキル置換体を希酸または希アルカリで加水分解し,加熱すると脱炭酸が起こって,アルキル置換アセトンCH3CORR′Hが生成する(ケトン分解)。…

※「アセト酢酸エステル合成」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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