アブデル・クリム(読み)あぶでるくりむ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アブデル・クリム
あぶでるくりむ
Abd el Krim
(1881―1963)

モロッコ独立運動の指導者。リーフ(リフ)地方のベニ・ウリアグル人の首長の子として生まれる。第一次世界大戦中スペイン領モロッコの裁判所判事として活躍した。1921年から1926年5月までリーフ地方で反スペイン武装闘争(リフ戦争)を展開し、「イスラム共和国」の樹立を宣言した。この間タンジール周辺を除くスペイン被占領地を解放したが、1925年フランス軍が参戦、クリムは1926年5月フランス軍に無条件降伏しレユニオン島に流された。1947年エジプトに逃れたが、モロッコが独立(1956年3月)した後もエジプトにとどまり、独立モロッコ王制を批判し祖国への帰国を拒否し続け同地で没した。著書に『回顧録』Mmoires(1927)がある。[福田邦夫]
『Woolman and S. David Rebels in the Rif (1968)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のアブデル・クリムの言及

【アブド・アルカリーム】より

…モロッコのリーフ戦争の指導者。アブデル・クリムAbdel Krimとも呼ばれる。1912年以降モロッコはフランスとスペインの間で分割され,その植民地になったが,リーフ地方にはスペインの支配が完全に及んでいなかった。…

※「アブデル・クリム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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