アムネマチン[山](読み)アムネマチン

百科事典マイペディア 「アムネマチン[山]」の意味・わかりやすい解説

アムネマチン[山]【アムネマチン】

中国,青海省南東部にあり,崑崙(こんろん)山脈東方への分岐をなす山脈の主峰で,中国青海省の黄河大湾曲部内に位置する。漢字では阿尼瑪卿山,別名積石山。アニエマチェンとも(チベット中央部の発音)。1944年,中国からビルマへ向かう米軍機パイロットの報告から,中国奥地にエベレスト(8848m)を上回る高峰が存在するとして,謎の山アムネマチンの名は一躍世界に知れ渡った。その後,正しい標高は7160mと発表され,さらに1980年の対外開放時に6282mと再訂正された。10余の高峰があり,1960年,北京地質学院登山隊がII峰(6268m)に初登頂し,主峰(瑪卿崗日)は日本の上越山岳協会登山隊(多田勇三隊長)が1981年5月初登頂に成功。アムネマチン(山麓に住むチベット族の発音)は〈活き仏の最高の従者〉を意味するが,通常は〈神の山〉の意として使われている。

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世界大百科事典(旧版)内のアムネマチン[山]の言及

【積石山】より

…中国,青海省南東部にあり,北西から南東へのびる東崑崙山脈の北支脈,同名の山脈の主峰。マチェンガンリ(瑪卿崗日)あるいはアムネマチン,アニエマチェン,瑪積雪山ともいう。詳細は〈アニエマチェン〉の項を参照されたい。…

※「アムネマチン[山]」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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