イソチオシアン酸(読み)いそちおしあんさん

  • isothiocyanic acid

化学辞典 第2版の解説

HN=C=S(59.09).水溶液中では,チオシアン酸N≡C-SHと互変異性の関係にある.気体では,95% 以上がイソチオシアン酸型として存在する.H-N0.993 Å,N-C1.207 Å,C-S1.567 Å.∠H-N-C132°,∠N-C-S174°.乾燥した粉末状のKSCNとKHSO4とを混合加熱すると,ほとんどHNCSのみからなる気体が得られる.エステルでは,イソチオシアン酸エステルRNCS(Rは炭化水素基.例:H3C-NCS),チオシアン酸エステルRSCN(例:H3C-SCN)の双方の型のものが,それぞれ安定に得られる.金属塩では,イオン結合性のものではNCSは結晶中で直線形である.共有結合性のある金属塩や配位化合物では,一般に硬い金属ではNで配位したイソチオシアナト錯体を,軟らかい金属にはSで配位したチオシアナト錯体を形成する([別用語参照]HSAB原理).[CAS 3129-60-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典内のイソチオシアン酸の言及

【チオシアン酸】より

…ロダン酸rhodanic acidとも呼ばれる。遊離酸としてはイソチオシアン酸S=C=N-Hも考えられるが,前記の構造であろうとされている。常温で無色の気体で,刺激臭がある。…

※「イソチオシアン酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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