炭化水素基(読み)タンカスイソキ

デジタル大辞泉の解説

たんかすいそ‐き〔タンクワスイソ‐〕【炭化水素基】

炭化水素から水素原子1個または2個以上を除いた残りの原子団の総称。メタンから誘導されるメチル基CH3-、エチレンから誘導されるビニル基CH2=CH-、ベンゼンから誘導されるフェニル基C6H5-など。
[補説]アルカンから誘導されるものをアルキル基芳香族炭化水素から誘導されるものをアリール基と総称する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

炭化水素基
たんかすいそき
hydrocarbon residue

炭化水素から水素1個あるいは2個以上を取り除いてできる基をいう。
 炭化水素から水素1個を取り除くとできる1価の基は、飽和炭化水素がアルカン、シクロアルカンの場合には、炭化水素名の語尾-ane(アン)を取り去り-yl(イル)にかえて命名する。メタンから水素1個をとるとメチル基、シクロヘキサンから水素1個をとるとシクロヘキシル基である。
 不飽和炭化水素のアルケン、アルキン、シクロアルケンなどの場合には、語尾の-e(無音)を-yl(イル)にかえて命名する()。たとえば、プロペンpropeneから誘導された1価の基はプロペニルpropenylである。エテン(エチレン)から水素1個を取り除いたCH2=CH-基はエテニル基であるが、ビニル基という別名のほうがよく使われている。
 炭化水素から水素2個以上を取り除いてできる多価の炭化水素基としては、たとえばエチリデン基CH3CH=、ビニリデン基CH2=C=、エチレン基-CH2CH2-、フェニレン基-C6H4-(C6H4はベンゼン環から水素2個を取り除いた基)などがある。フェニレン基には互いにオルト位にある二つのHを取り除いたo(オルト)-フェニレン基、互いにメタ位にある二つのHを取り除いたm(メタ)-フェニレン基、互いにパラ位にある二つのHを取り除いたp(パラ)-フェニレン基がある。[廣田 穰]

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