イランゴー・アディハル(英語表記)Iḷaṅkō‐v‐aṭikaḷ

世界大百科事典 第2版の解説

イランゴー・アディハル【Iḷaṅkō‐v‐aṭikaḷ】

商人コーバランの貞淑な妻カンナギを主人公とするタミル(南インド)の叙事詩《シラパディハーラム》(5世紀中葉?)の作者。生没年不詳。思想的には,ジャイナ教に近い。彼の作品と,仏教徒が書いたその続編《マニメーハライmaṇimēkalai》は,併せてタミルの〈二大叙事詩〉と呼ばれている。伝説によると,彼はチェーラ朝の王シェングトゥバンの弟であったといわれる。【徳永 宗雄】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のイランゴー・アディハルの言及

【インド文学】より

…サンガム文学の成立に続く2,3世紀の間,南インドでは仏教とジャイナ教が栄え,倫理的宗教的傾向のある作品が比較的多く作られた。古典タミル文化の象徴とされる箴言集《クラル》(5世紀ころ)がティルバッルバルによって,女性を主人公とするタミル独自の叙事詩《シラパディハーラム》(5世紀中葉?)と《マニメーハライ》(5世紀後半?)が,思想的にジャイナ教に近いイランゴー・アディハルと仏教徒サータナールCāttaārによって,それぞれ完成された。6世紀になると仏教とジャイナ教は衰退し,代わってシバ教とビシュヌ教が民衆の間に広まった。…

※「イランゴー・アディハル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

刑事免責

刑事訴訟において,自己が刑事訴追を受けるおそれがあるとして証人が証言を拒否した場合に,証言義務を負わせることと引換えにその罪についての訴追の免除の特権 (免責特権) を裁判所が与えること。アメリカ合衆...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android