ウバイド遺跡(読み)ウバイドいせき(その他表記)al `Ubaid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウバイド遺跡」の意味・わかりやすい解説

ウバイド遺跡
ウバイドいせき
al `Ubaid

イラク南部,ペルシア湾口付近にある金石併用時代から初期王朝時代の遺跡。ウルの遺跡であるムカイヤルの西約 8kmにあり,1919年に C.L.ウーリーらがウル発掘に先立って調査した。テルは南北2つの丘から成り,北側にはウルのア・アンニ・パッダが建立したニン・フルサグ神殿址,南丘は多数の土壙墓から成る墳墓が認められた。主として後者から多数の彩文土器が採集され,いわゆるウバイド期の編年の標準となった。しかし南丘の発掘自体は,土壙墓の発掘と 40m× 7mのトレンチが掘られただけで,必ずしもその層位は明らかではない。今日では,隣接するエリドゥウルクの調査,あるいは北部メソポタミアにおけるガウラ,ハッスーナ,ハラフなどの遺跡との比較研究によって,南メソポタミアのシュメールの地ではウバイド,ウルク,ジェムデット・ナスルの各期を経て,前 2900年頃にシュメールの各都市国家 (初期王朝時代) が形成されたことがわかっている。

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