世界大百科事典 第2版「エーモニエ」の解説
エーモニエ【Étienne‐François Aymonier】
旧フランス領インドシナの軍人,植民地官吏。カンボジア,チャンパ王国の研究を最初に手がけた学者。南フランスのサボアに生まれ,1868年陸軍士官学校卒,すぐにインドシナに配属され,行政官となる。カンボジアの言語・習俗・歴史に興味を寄せ,74年からサイゴン(現,ホー・チ・ミン)の官吏養成校でカンボジア語教官となる。さらに駐カンボジア理事官代理(1879‐81)などを務めるかたわら,カンボジア全域,ラオス,タイ,ベトナム南部(チャム族の居住地)で調査活動(1882‐85)を行い,着任以来,各地で貝葉写本,碑刻文拓本等を収集する。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報