オリュントス(英語表記)Olynthos

改訂新版 世界大百科事典 「オリュントス」の意味・わかりやすい解説

オリュントス
Olynthos

北ギリシア,カルキディケ半島の古代都市遺跡。元来はマケドニアの種族ボッティアイア人の集落であったが,前479年ペルシア軍がこれを占領したのち,ギリシア系住民の流入を見た。前5世紀末以降,カルキディケ同盟の主都となったが,前348年マケドニアのフィリッポス2世により徹底的に破壊された。1928年から38年にかけてアメリカの発掘隊によって発掘され,整然とした都市計画の街並みが姿を現した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オリュントス」の意味・わかりやすい解説

オリュントス
Olynthos

カルキディケ半島,ポチダイアの北の古代ギリシアの都市。現オリントス。前5世紀カルキディケ連盟首都として栄えたが,前 348年マケドニア王フィリッポス2世により破壊された。のち再建されヘレニズム時代にも重要な都市であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のオリュントスの言及

【風呂】より

…例えば,オリュンピアで発見された浴場は,矩形の部屋に11個のテラコッタ製浴槽が並び,貯湯槽から容器によって給湯したことが判明している。前348年破壊されたオリュントスの住居跡からも浴室が発見されており,ヘレニズム時代のデロス,ゲラGela(シチリア島)にも浴場施設があった。 浴場が一般化し市民のあいだでその重要性が増すのは,前2世紀のイタリア半島においてである。…

※「オリュントス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android