オンファスきせき
オンファス輝石
omphacite
化学組成(Ca,Na)(Mg,Fe2+,Fe3+,Al)Si2O6の鉱物。アルカリ輝石の一種。オージャイトとひすい輝石のほぼ中間の組成をもつ。単斜晶系,空間群P2/n,格子定数a0.959nm,b0.878,c0.526,β106.9°,単位格子中4分子含む。緑ないし暗緑色短柱状,双晶面(100)。劈開{110},硬度5~6,比重3.29~3.39。屈折率α1.662~1.691,β1.670~1.700,γ1.688~1.718。二軸性正,光軸角58°~83°。鏡下で無色ないし淡緑色。温度変化により(Ca, Mg, Fe)と(Na, Al)の秩序-無秩序変態をする。高温型は,空間群C2/c,オージャイトやひすい輝石と連続固溶体を形成する。Mg, Feに富むざくろ石とともにエクロジャイト相変成岩の主要構成鉱物をなす。語源はギリシア語omphax(未熟なブドウ)で,特徴的な色にちなむ。
執筆者:宇井 忠英・北村 雅夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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オンファス輝石 (オンファスきせき)
omphacite
アルカリ輝石に属する鉱物。化学組成は(Ca,Na)(Mg,Fe2⁺,Fe3⁺,Al)Si2O6で,主としてヒスイ輝石NaAlSi2O6と透輝石CaMgSi2O6,ヘデン輝石CaFe2⁺Si2O6の中間組成のもの。淡緑色~暗緑色で,ときに褐色の短柱状,粒状または葉片状の結晶。単斜晶系。モース硬度5~6,比重3.3~3.4。へき開がよく発達。ザクロ石とともにエクロジャイトの主要な構成鉱物で,そのほか高圧下で変成されたランセン石片岩相の変成岩に含まれる。名は特徴的な色にちなんで,ギリシア語の〈未熟なブドウ〉を意味するomphaxに由来する。
執筆者:永原 裕子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のオンファス輝石の言及
【輝石】より
…したがってヒスイ輝石と石英をいっしょに含む変成岩は地下深部(25km以深)で生成したことになる。[オンファス輝石]omphaciteはヒスイ輝石と透輝石,ヘデン輝石との固溶体で組成の範囲は広い。高温・高圧下で生じた変成岩であるエクロジャイトの主要構成鉱物である。…
【輝石】より
…したがってヒスイ輝石と石英をいっしょに含む変成岩は地下深部(25km以深)で生成したことになる。[オンファス輝石]omphaciteはヒスイ輝石と透輝石,ヘデン輝石との固溶体で組成の範囲は広い。高温・高圧下で生じた変成岩であるエクロジャイトの主要構成鉱物である。…
※「オンファス輝石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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