オーボエ・ダモーレ(読み)オーボエダモーレ

百科事典マイペディア 「オーボエ・ダモーレ」の意味・わかりやすい解説

オーボエ・ダモーレ

オーボエ属木管楽器バロック時代に作られ,J.S.バッハらも用いた。管の下方にふくらみがあり,音域通常オーボエよりも低いメゾ・ソプラノである。1720年ころ誕生したとされ,音色が他のオーボエ属より柔らかく甘美なので〈愛のオーボエoboe d'amore〉の名がついた。一時すたれたが19世紀後半に復活し,20世紀の管弦楽曲室内楽曲にも時折使われるようになった。→オーボエ

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世界大百科事典(旧版)内のオーボエ・ダモーレの言及

【オーボエ】より

…例えばバッハの諸作品に,チャイコフスキー《白鳥の湖》の前奏曲に,シューベルトの《未完成交響曲》に美しい旋律を聞くことができる。 オーボエ族の楽器に,短3度低いA管で,現在移調楽器として使われるオーボエ・ダモーレoboe d’amore,イングリッシュ・ホルン,バリトン・オーボエ(オーボエの2倍の大きさで音域が1オクターブ低い),ソプラノ・オーボエ(短3度高いEs管),コントラバス・オーボエ(標準より1オクターブと5度低いF管),バッグパイプの一種ミュゼットmusette(標準より5度高いG管)があげられる。【北爪 利世】。…

※「オーボエ・ダモーレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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