カイザースウェルト施設(読み)かいざーすうぇるとしせつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カイザースウェルト施設」の意味・わかりやすい解説

カイザースウェルト施設
かいざーすうぇるとしせつ

ドイツ、デュッセルドルフ郊外のプロテスタント教区内の諸施設。教区の牧師であったフリードナーTheodor Fliedner(1800―64)は1833年、自庭内に女囚保護施設を、ついで幼児学校をつくったが、ディーコネス(女性の社会奉仕員)の必要性を感じディーコネス学園をつくった。また有能な看護婦を育てるために病院を建てた。ディーコネスは教師(師範学校)か看護婦(看護学校)かの訓練を受けた。ほかに孤児院、救護院、授産所、教区学校、すべての施設のための浴場農園などを開設し、ヨーロッパのディーコネス学園の源流となった。ナイチンゲールも短期間ここで学んだ。

[山根信子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android