カスケード・トンネル(読み)かすけーどとんねる(英語表記)Cascade Tunnel

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カスケード・トンネル」の意味・わかりやすい解説

カスケード・トンネル
かすけーどとんねる
Cascade Tunnel

アメリカ合衆国北西部、ワシントン州カスケード山脈をスティーブンス峠付近で横断する鉄道トンネル。長さ1万2537メートル、アメリカ大陸で最長の鉄道トンネルである(2013)。1893年にグレート・ノーザン鉄道が、スティーブンス峠を越える大陸横断鉄道を完成させた。当初はスイッチバックを伴う急勾配(こうばい)線で峠を越えていたが、1900年、同峠の下に長さ約4230メートルの(旧)カスケード・トンネルが開通した(1909年電化)。しかし、急勾配区間を解消して、鉄道の輸送力を増すために新しいカスケード・トンネルが計画され、1925年より着工、1929年1月12日に当初より電化されて開通した。第二カスケード・トンネル、あるいは新カスケード・トンネルと称することもある。現在はBNSF鉄道路線である。

青木栄一・青木 亮]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android