カスケード山脈(読み)カスケードさんみゃく(英語表記)Cascade Range

翻訳|Cascade Range

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カスケード山脈」の意味・わかりやすい解説

カスケード山脈
カスケードさんみゃく
Cascade Range

アメリカ合衆国,カリフォルニア州北部のラッセン山(3187m)から,カナダ,ブリティシュコロンビア州南部のフレーザー川までの 1100kmに及ぶ山脈レーニア山(4392m)を最高峰として,シャスタ山(4317m),アダムズ山(3751m),フッド山(3425m),セントヘレンズ山(2549m)などの諸峰が連なる。ラッセン山以外はほとんどが火山で,海岸から 150~250kmのところにある。その多くの山体は氷河河川浸食作用で開析されており,コロンビア川横谷をつくって山脈を南北に切っている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カスケード山脈」の意味・わかりやすい解説

カスケード山脈
かすけーどさんみゃく
Cascade Range

カナダのブリティッシュ・コロンビア州南部からアメリカ合衆国カリフォルニア州北部まで南北に延びる山脈。ロッキー山脈とは国境付近でオカノガン川により境され、シエラ・ネバダ山脈とはフェザー川で分けられる。北からベーカー(3285メートル)、レーニア(4392メートル)、フード(3424メートル)、シャスタ(4317メートル)、ラッセン(3186メートル)など3000メートル以上の高山が九つあり、いずれも火山である。1980年に噴火したセント・ヘレンズ山(2549メートル)もこの山脈に属する。変成岩が露出するシエラ・ネバダと違い、火山岩が全面を覆い、国境以北で花崗(かこう)岩が露出する。西側斜面は降水量が豊富なため材木生産と水力発電が行われ、東側はおもに放牧が営まれる。

[鶴見英策]

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