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カマンチェ kamāncheh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カマンチェ
kamāncheh

ペルシア語の「弓」から派生した名で,西アジアの種々の弓奏楽器を意味する。 (1) イランでは,椀形の胴に薄い皮を張った胡弓。長い棹の先についている細い鉄棒が胴を貫いて突き出しており,奏者はこの脚で楽器が自在に向きを変えるように支え,毛をゆるく張った弓で奏する。弦数は2~4弦でいろいろある。 (2) アラブ諸国および中央アジアでは,カマンジャとなまって呼ばれ,前述のペルシア形の胡弓のほかに,ヨーロッパからもたらされたバイオリンまたはビオラをも意味する。 (3) トルコではケマンチェ kemençeと発音され,西洋なしを縦割りにした形の小さなフィドルをさす (ギリシアでリラと呼ばれる) 。この木の表板をもつ3弦の弓奏楽器は,ビザンチンのフィドルの名残りらしく,トルコ語で詳しくは「ルームのフィドル」と呼ばれる。なお黒海沿岸地方特有のポシェット形のフィドルもケメンチェと呼ばれる。トルコでは古典音楽用のケマンチェのほかに,民俗音楽用にアナドール・ケマンチェと細長い胴をもつカラデニス・ケマンチェの2種がある。

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