カラボガズゴル湾(読み)カラボガズゴルわん(その他表記)zaliv Kara-Bogaz-Gol

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラボガズゴル湾」の意味・わかりやすい解説

カラボガズゴル湾
カラボガズゴルわん
zaliv Kara-Bogaz-Gol

カスピ海東岸の中央部に湾入する大きな湾。トルクメニスタンに属する。カラ,ボガズ,ゴルはチュルク語系言語でそれぞれ「黒い」,「海峡」,「湖」の意。カスピ海とは南北方向に発達した細長い砂嘴によって分けられ,幅わずか 200~300mの海峡によって結ばれている。面積は 20世紀初頭の調査で1万 8300km2あったが,カスピ海の水位低下に伴って,1990年代初めには1万 2000km2に縮小した。水深は平均 10mと浅く,また乾燥地域にあって蒸発も著しいため,湾内の水は極度に濃い塩水となっており,カスピ海から水が流入している。冬季水温が0℃以下になっても氷点が低く凍結しないが,冷却によりグラウバー塩結晶が堆積し,沿岸で食塩硫酸ナトリウム塩化カリウムなどを採取する。

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