カラボボ州(読み)カラボボ(英語表記)Carabobo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラボボ州」の意味・わかりやすい解説

カラボボ〔州〕
カラボボ
Carabobo

ベネズエラ北部,カリブ海に面する州。州都バレンシア。北部の狭い海岸平野を除き,全域がアンデス山脈の北東の延長にあたる海岸山脈に属し,東のアラグア州にかけての山間盆地にはバレンシア湖がある。農業と工業が州経済の主柱で,主要作物は米,ワタ,トウモロコシ,タバコ,コーヒー,カカオ,サトウキビ酪農も盛んで,東の首都カラカス地域の需要の一部をまかなっている。バレンシア湖周辺の牧草地では南のリャノス (オリノコ川左岸一帯に広がる広大な熱帯草原) からの肉牛の肥育が行われる。セメント,粉ミルク,繊維,靴などの製造が主要工業で,州都を中心に立地。北西部モロンには大規模な石油化学工場もある。カラカスから西のバルキシメトにいたる鉄道が州内を通るほか,州都を中心として道路網が発達。カリブ海沿岸には同国の主要港の一つプエルトカベヨがある。スペイン人による征服時にはインディオのカラボボ族が住んでいた地域で,州名は,1821年バレンシアの南西約 20kmのカラボボで戦われたベネズエラ独立へいたる重要な戦いを記念したもの。面積 4650km2。人口 155万 8608 (1990) 。

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