ガムラン(Maurice Gustave Gamelin)(読み)がむらん(英語表記)Maurice Gustave Gamelin

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ガムラン(Maurice Gustave Gamelin)
がむらん
Maurice Gustave Gamelin
(1872―1958)

フランスの軍人パリに生まれ、1893年サン・シール陸軍士官学校を卒業。1914年にはジョフル総司令官の幕僚長としてマルヌの会戦勝利に貢献した。その後は陸軍部内の俊秀として1931~1935年陸軍参謀長、1938年国防軍参謀総長を歴任。第二次世界大戦開幕に際して連合軍総司令官に任ぜられたが、1940年春のドイツ軍の西部攻勢への対応策を誤り、同年5月、任なかばでウェーガン将軍と交替させられた。1940年10月ペタン政権に逮捕され、1943~1945年の間ドイツに抑留された。軍部内で数少ない共和主義的将軍としてダラディエ陸相に重用されたが、決断力に欠ける秀才官僚にすぎなかった。

[平瀬徹也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例