ケイ光ランプ(読み)けいこうランプ(その他表記)fluorescent lamp

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケイ光ランプ」の意味・わかりやすい解説

ケイ光ランプ
けいこうランプ
fluorescent lamp

低圧水銀蒸気放電ランプの一種。通常,ケイ光灯と呼ばれているが,ケイ光ランプを照明器具に取付けたものがケイ光灯である。低圧水銀蒸気の放電は 253.7nmの紫外線を多量に発生するので,これを放電管内壁に塗ったケイ光物質に当てて可視光線に変換する。ケイ光物質としては発光する色により種々の物質が使われるが,最も一般的な白色ランプにはハロリン (リン) 酸カルシウムが使われる。管内の水銀蒸気圧は紫外線の放射効率が最大になるよう,6×10-3mmHg 程度に定められ,また点灯を容易にするために数 mmHgの希ガス (主としてアルゴン) が封入されている。周囲温度が 20~25℃のとき効率が最もよい。これより温度が低くてもまた高くても効率は悪くなる。一般に効率が高いものは色の見え方が悪いという欠点があるが,赤,緑,青の発光を示す3種類のケイ光物質を混合して用いた,効率・色の見え方ともによいケイ光ランプも開発されている。

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