ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルト文学」の意味・わかりやすい解説 ケルト文学ケルトぶんがく インド=ヨーロッパ語系諸民族のなかのケルト人の文学。本来はアイルランドやスコットランド高地のゲール語,マン島語,ウェールズ語,ブルトン語,コーンウォール語などで書かれた文学すべてを含むが,アイルランド文芸復興以後はアイルランドのそれが特に脚光を浴びるようになった。これらの文学に通じる特徴は,叙事文学が散文で書かれて抒情詩のみが韻文であること,感受性に富む繊細な描写にすぐれ,全体の構成力に欠けること,中世における唯一の自然詩を生んだこと,非合理的,超自然的なものを好み,これを「ケルトの薄明」的夢幻性において表現していることなどである。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by