コナカニムシ(読み)こなかにむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コナカニムシ」の意味・わかりやすい解説

コナカニムシ
こなかにむし / 粉蟹虫
[学] Lophochernes bicarinatus

節足動物門クモ形綱擬蠍(ぎけつ)目カニムシ科Cheliferidaeの陸生小動物。体長2.5ミリメートル。褐色で大きい2眼があり、腹背板は雄では、かさぶた状で、初めの6背板は側竜骨をつくるが、雌では平滑で竜骨もない。つめは雄の第1脚は分かれないが、ほかはすべて二分する。本州中南部と四国で発見され、家屋内のそうめん、穀類、砂糖の中、またネズミの巣や糞(ふん)からもみつかっている。カニムシ科のなかでもっとも一般的なカニムシで、コクチャタテなどの小昆虫やその幼虫コナダニなどを食べている。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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