コンテナ列車(読み)こんてなれっしゃ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンテナ列車」の意味・わかりやすい解説

コンテナ列車
こんてなれっしゃ

コンテナを積載して鉄道輸送をする専用列車。鉄道における貨物輸送近代化策として、自動車、船舶、航空機などと協調連係して一貫輸送を目的とする。日本の鉄道用としては5トン(長さ約3.05メートル、10フィート)級が使用されている。ほかにフレートライナーと称される約20フィート(6.1メートル)級の海上コンテナ程度のものもコンテナ列車として取り扱われている。欧米諸国では国際標準の20フィートおよび40フィート(約12.2メートル)級の海上コンテナが列車輸送されているが、アメリカではコンテナ2段積みや自動車用のトレーラーをそのまま運ぶピギーバックも普及している。コンテナ列車用の貨車には、コンテナ緊締(きんてい)装置を有する床板のない平貨車が使用される。駅頭におけるコンテナ荷役設備の機動力がコンテナ輸送営業の決め手であり、多くの場合は大型フォークリフトによって行われるが、門形クレーン、ピギーバッカー、ストラドル・キャリアーなども使用される。貨車に旋回台を有するフレキシバンはアメリカで開発された。

[西尾源太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android