ササキリモドキ(読み)ささきりもどき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ササキリモドキ」の意味・わかりやすい解説

ササキリモドキ
ささきりもどき / 擬笹切
[学] Xiphidiopsis suzukii

昆虫綱直翅(ちょくし)目キリギリス科に属する昆虫。小形のキリギリス類の一種で、ササキリ類に似ているのでこの名があるが、ササキリ類とは異なり樹上生活者である。体長13ミリメートル内外の薄緑色の虫で、前翅には小さい斑点(はんてん)を散布しており、雄の腹端部は複雑な構造をしている。雌の産卵管は剣状で、基部腹側はフォーク状に小突起がある特異な構造を備えている。本州四国、九州、対馬(つしま)、台湾、中国などに分布する。日本では成虫は夏から秋にかけて出現する。この仲間の虫は本種のほか十数種が日本に分布している。

[山崎柄根]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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