シコウラン(読み)しこうらん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シコウラン」の意味・わかりやすい解説

シコウラン
しこうらん
[学] Bulbophyllum macraei (Lindl.) Reichb.f.

ラン科(APG分類:ラン科)の常緑多年草。長さ約1センチメートルの偽球茎があり、その頂部に長さ10センチメートルほどの長楕円(ちょうだえん)形の葉を1枚つける。7~9月、偽球茎のわきから伸びた花茎に数個の花をつける。花は、側萼片(がくへん)が長さ約5センチメートルと大きい。樹上に着生し、九州南部、沖縄、および台湾インドスリランカに分布する。名は、花色が爪(つめ)の色に似るから指甲蘭(しこうらん)の意味だろうといわれる。

井上 健 2019年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のシコウランの言及

【マメヅタラン】より

…日本には6種ある。シコウランB.macraei (Lindl.) Reichb.f.は花が大きく,側萼片が長く約5cmあり,九州南部から琉球に分布する。ミヤマムギランB.japonicum (Makino) Makinoはシコウランをずっと小型にした花をもつ。…

※「シコウラン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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